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箱根湿生花園 [★ガーデン訪問記]

4月には、たいていどこかの庭園、公園に出かけるのだけれど、「カタクリの花が見たい」という妹の要望により、今回は箱根湿生花園。去年の秋、紅葉のとき以来、二回目。


箱根湿生花園オフィシャルページ(http://www4.famille.ne.jp/~i-hakone/)


4月上旬の箱根は寒かった。御殿場で高速を降りたときには桜が満開だったけど、ここではやっと咲き始めるかどうかというくらい。およそ半月くらい遅いのだろう。標高が高いということをあらためて認識させられる。

木々は、まだ芽が出ていない。自然と視線は下に向く。そこには、ミズバショウが群生している。「ミズバショウって花はこんなにかわいいのに、夏になると葉っぱがねぇ・・・」とは、母の口癖。春と夏でこんなに印象が違うものも珍しいかもしれない。


ショウジョウバカマ(猩々袴)とか、エゾノリュウキンカ(蝦夷の立金花)とか、イワウチワ(岩団扇)とか、いろいろ咲いていたけど、写真はザゼンソウ(座禅草)。最初、黒いのが花だとは思わなかった。たぶんお坊さん座禅を組んでるイメージで、黒いのがたぶん苞で、中に花がある・・・のだろうけど、確認できるものが見つからなかった。残念。





ここの庭としての造形がなかなか気に入っている。林によってコーナーが区切られ、それぞれに特徴のある風景。そして、林を抜けて次のコーナーに入ったときの開放感。池の周りの園路を歩いていくことで変わる風景。山に囲まれた借景。基本といえば基本だけど、それだけに絵になり、歩くだけでも退屈しない。






























最後にススキの原っぱ。奥の山すそが有名な仙石原のススキ原。といっても、今は焼かれていて何もない。一面のススキの野原を維持するために焼入れを行うためだ。

少し前まで、自然を保護するとは、人の手を入れないようにすることだった。だけど、それでは本当に維持したい風景が変わっていってしまうことがわかった。原生林などとは違う、里山としての風景は、人の手が入ってこその自然なのである。ここは、それを体現している場所でもある。

箱根湿生花園


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ごまかん

水芭蕉が爽やかですね。水面に映る風景も素敵です^^
あんまり専門的なことは分からないけど、
うちのとこも手を入れることで維持されてるんだなと思うこと、あるんですよ。
手を入れることで顔を出す植物とか風景もあって。バランスなんでしょうね。
by ごまかん (2006-04-10 21:04) 

せり

おっしゃる通り庭の造形が素敵ですね。植物園って、特定の植物だけ植えて、ハイ終わりって所が多いですが、ここは見渡した景色も素晴らしいですね。川とか歩道も工夫されて作られていそうです。維持管理が大変だとは思いますが、人が手を入れた里山の風景は美しいですね。
by せり (2006-04-11 08:15) 

いむら@fintopo

>手を入れることで顔を出す植物とか風景もあって。
雑草でも、一面セイタカアワダチソウだったのを刈ると、後から別の植物が出てきたりして、かなり面白いです。

「里山」というのは最近のキーワードのひとつでしょうか。
まだ自分とのかかわりをちゃんと把握できていませんが、庭づくりに活かせるようにしたいなぁ、と思っています。

>植物園って、特定の植物だけ植えて、ハイ終わりって所が多い
そうなんですよね。古い植物園に特に多いように思います。私は、植物そのものより、それをどう見せるか、に興味があるので、そういうところはあまり面白くありません。
新しいところは、見せ方も意識しているようで、面白いところも多いです。そういうところがもっと増えるといいなぁ、と思います。
by いむら@fintopo (2006-04-11 19:59) 

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