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バラの庭 - 浜名湖花博にて [★ガーデニング・イベント]

庭としてバラが活かされているように感じられないと書いたのだけれど、おそらくバラを受け入れてもいいと思わせるきっかけになった庭を二つ紹介する。これは、2004年に開催された浜名湖花博での庭である。

ひとつめは、「スローライフの庭」と題された庭。期間中、何回かコンテストが開催されていたが、なんども金賞を取っていた庭。確かにいい庭だった。地形がうまく利用されていて、植栽もきれい、アイテムの使い方もうまい。


正面から見ると右手奥のほうにレンガで作られたテラスと水場がある。そこに植栽されていたバラがきれいだった。

バラとレンガは、よく似合う。レンガの壁に一面バラの花、という写真はよく見かける。このバラも、レンガのテラスによく似合っていた。でも、それ以上に気になったのは、「ワンポイントとしてのバラ」であったと思う。


バラというのは豪華な花である。であれば、花がたくさんある必要はない、ということに気がつかせてくれた庭だった。

ふたつめは、国際庭園のひとつ。国際庭園とは、世界各国の庭をイメージしてつくった庭の区画であり、これはオーストリアの庭。

この「イメージしてつくった庭」というのが曲者で、決して「その国の代表的な庭」というものではなく、「日本人が持つその国のイメージを題材とした庭」だということ。逆の立場で言うと、「日本の庭」とは「日本庭園」ではなく、「侍と富士山をモチーフとした庭」がつくられているようなものである。だから、オーストリアの庭には、音楽をモチーフとして、ピアノとバイオリンのオブジェが飾ってある。ピアノは、野外用にわざわざ造った特注品(音は出ない)だそうだ。

「国際交流がどうとか」言われていたけれど、私にはかえって馬鹿にしているように見えた。だから、「なんちゃって国際庭園」と呼んでいた。とはいえ、いい庭がなかったわけでもないのだけれど。


この庭で使われていた植物は、赤いバラと紫のクレマチスの二種類のみ。品種は知らない。バラの赤と、クレマチスの紫の対比がとても美しい庭だった。バラとクレマチスの組み合わせが絶妙なのは、この庭で知った。

花が咲き出したのは4月後半くらいだっただろうか。それから7月くらいまで、いつ行ってもきれいに咲いていた。いつ行っても同じだったので写真はあまりない。変化といえば、クレマチスの花が、だんだんと上のほうに移動しているくらいだった。

だけど、後で思ったものだ。数ヶ月間、同じ姿を保ち続ける庭って、「すごいことなんでないの?」と。同じ植栽の庭が少しずつ変化していくことの美しさ、を教えてくれた庭だった。




浜名湖花博は、近場だったので、毎週のように通った。一回で全部回るのは大変なくらいに広く、行くたびに花が変わっていくので、結局、毎週行くことになっていた。

写真も撮りまくったのだけれど、資料的にとったものが多くて、紹介するにはあまりいい写真がない。毎週のように行っていたので、同じようなものを撮り続けているような気がして、結果的に、肝心な写真がなかったりする(記憶にはあるのに)。

ブログを始めたときには、まとめて紹介しようとも思っていたけれど、すでに2年が経ち、記憶も薄れてきている。これからは、印象深いものをこうして紹介できたらいいかな、と考えている。


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コメント 2

せり

2枚目のバラは好みです。庭に使うなら、ガーデンローズと言われる、オールドローズやクラシカルなバラをポイントで使いたいなと思います。いわゆるバラばっかりじゃなくて(あくまでも理想)。レンガとクレマチスは、バラに合いますね。ハーブとも合わせたいなとも思います。バラをうまく使った庭はあまり見かけないので、いむらさんのレポートを楽しみにしています。
by せり (2006-05-14 20:23) 

いむら@fintopo

バラをうまく使った庭の、もう紹介するほどのストックはないですね。少ない、というのもあるんでしょうが、バラの咲く時期に出かけていない、というのもあります。今まではゴールデンウィークで出かけちゃうので。これからは、バラの時期に出かけるように調整しようかと考えています。
by いむら@fintopo (2006-05-15 18:58) 

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