GARDENS ガーデンズ-小さな秘密の庭へ- (豊田市美術館) [★ガーデニング・イベント]
豊田市美術館でGARDENS ガーデンズ-小さな秘密の庭へ- というイベントをやっている。(2006年12月24日まで)
タイトルからして、ちょっと気になるイベントである。まぁ、美術館ということを考えれば、単純に庭というものでもないのだろうけど。ガーデニングにどれほど参考になるものなのかわからないが、面白そうなので行ってみることにした。
豊田市美術館は初めてだ。駐車場に車を止め、少し歩いて坂を上る。と、噴水の広場がある。おお、なんか、かっこいいぞ。美術館の庭園らしく、美術品と思われるオブジェがある庭は、なかなかいい。紅葉もきれいで、ひとしきり写真を撮る。
そして、いよいよ中に入る。なかなか面白かった。が、撮影禁止だったので、写真がない。文章で伝えられる自信はないが・・・
特に面白いと思ったのは、壁の中につくられた庭(?)を覗き込んで見る<Divider>(栗林 隆、2006年)とか、紙袋を樹の形に切り抜いてつくった<Notice芳orest 告知-森>(照屋 勇賢、2003年)とか。「壁の中の庭」は、採光の問題が何とかなるなら実際にも作れるかも。「森」は、美術館のサイトで見た写真では、大きなものと思っていた。紙袋とは思わなかった。普通の小さな紙袋で作られていて覗き込む。箱庭のようであり、紙袋を透けた光が木漏れ日のようで美しかった。
パンフレットでは、「包み込む庭」として紹介されている<EL VIENTO>(高木 正勝、2006年)と<生命の始まりのための小さなスープの要素>(エルネスト・ネト、2006年)もいい。映像と音楽が流れているとか、変な形のオブジェが置いてあるとかの違いはあるが、どちらも白い壁の部屋というのは共通していて、座って眺めていると、非常に心地よい。ただずっとそこにいたいという気持ちになる。生活しているとどうしてもモノが必要だから、何もない部屋はなかなかつくれないけど、そういう空間があるといいなぁ、と思う。
<泉>(小粥 丈晴、2004年)は、真っ白の池に水がためてあり、水を注ぐと水滴が落ちて、波紋が広がるのを見るものらしい。白一色だから、波紋の影が底に映るわけだ。が、調子が悪くて、ほんらいなら三箇所から水滴が落ちるようになっているが、一箇所だけしか動かないとか。三箇所からの波紋が干渉したら美しいだろうと思う。少し残念だ。
ロイス&フランツィスカ・ヴァインベルガーの作品は、なかなか興味深い。この人は、雑草を用いて作品にしている。展示物を見ても、ただのゴミにしか見えなかったりする。だけど、美術館の展示だからか、何か意味があり、なんとなく美しい気がする。いや、雑草は美しくないもの、という考え自体がすでに間違いなのだろうと思う。雑草は、私の庭づくりのテーマのひとつでもある。人が目を向けないもの、嫌うもの、気にしないものを、いかに庭に取り込むか。こういうのを見ると、なんか、ちょっと自信がもてたりして。
常設展示なども見るとちょうどお昼。館内のレストランでランチを取る。ガラス張りの店で、中庭のオブジェとか、市街地が一望しながら食事ができる。
美術館というと、こういう水盤のような池が多いような気がする。モダンで、結構お気に入り。自分の庭にもなんとかつくれないかと考えたこともある。ある程度の広さがないと印象が変わるのであきらめたのだけれど。
浜名湖ガーデンパークでもきれいだったラクウショウが、ここでもきれいに紅葉していた。今まで気にしなかったが、よく使われている樹なんだろうか?樹形もいいし、紅葉もするしで、使いやすそうな樹ではある。整然とした植え方とか、オブジェが美術館らしい。
茶室で抹茶も楽しめるらしいが、今回はパス。ミュージアムショップは、美術とか建築とかの本が結構そろっていて、他にも図書館もあった。じっくり探して、読んでみたいところだ。庭もかなりいいし、美術館に入らなくても、かなり楽しめそう。また来よう。
リンク
- 豊田市美術館(公式サイト)
- GARDENS ガーデンズ-小さな秘密の庭へ- (イベントのページ)
- GARDENS [アート](今日のふたこと。)
- 豊田市美術館@文化の日 [日常] (Frankincense)
- GARDENS。 [contemporary art](unotama)
- 「GARDENS」~豊田市美術館 企画展 [ その他のお出かけ ](赤ガエルのボンヤリ日記)
- 駅からけっこう歩いた(ノイズ好きなガルベス)
- 展示会と旅(その3)(リンのお散歩日記)
- GARDENS - 小さな秘密の庭へ(花恋 ~かれん~)
- GARDENS―小さな秘密の庭へ@豊田市美術館(庭は夏の日ざかり)
なるほど。木の植え方を見ても美術館らしさがあるんですね。
今まで考えたこともありませんでした。
水盤のような池は、確かに自宅には向きませんね…。ただの水溜りみたいになってしまいそうです。
by チョコまる (2006-12-15 22:32)
こんにちは、チョコまるさん。
美術館のコンセプトにもよるのでしょうが、整然と植えてあるところが多いような気がします。下草も、きれいに刈ってあったりとか。
最初は、微妙に面白みがないと思っていましたが、これはこれで美術館にはあっている気がしてきています。
by いむら@fintopo (2006-12-19 18:26)
美術感覚で制作された庭ですね!文章からイメージが湧いてきますよ!★★★の大作です。
おっしゃるように雑草をいかに取り込むかが究極のガーデニングでは無いかと思います。小さな雑草達にも綺麗な花や葉っぱが付きます。これからの庭作り、益々楽しみになってきますね!
by Ryu (2006-12-22 14:37)
こんにちは、Ryuさん。
つたない文章ですが、★ありがとうございます。
雑草ガーデニングの最大の強敵は、母親です。とにかく、抜いちゃうんだよなぁ、あの人。助かるときもあるけど、抜かれないようになったら成功かな、と思っています。
by いむら@fintopo (2006-12-22 19:51)
とっても見応えがありそうなテーマですね。過去の展示物の写真をアレンジメント関係の雑誌で見た事があります。庭以外にも刺激になる所が多そうな展示ですね^ ^美術館の庭も、それぞれの特徴が出ていてじっくり見ると面白そうです。ああ、何よりも広さが羨ましい。でも個人じゃ持て余すから、小さくて正解かもしれませんね^ ^;
by せり (2006-12-24 21:47)
こんにちは、せりさん。
刺激はありましたね。身になって、自分の庭に生かされるには、まだ少し熟成が必要かもしれませんが。
広い庭にはあこがれますが、たしかに手入れを考えるとねぇ。手が届く、ほどほどがいいんでしょうね。
by いむら@fintopo (2006-12-25 19:22)